INTERVIEW

業務を熟知するパートナーと歩む、 三和シヤッター工業のシステム戦略。レガシーからの脱却と次世代への挑戦

フルオーダーメードを中心に幅広く商品・サービスを提供する三和シヤッター工業。複雑極まる業務を支える基幹システムは、いかにして進化してきたのか。20年来のパートナーであるユニオン・テクノロジーに全幅の信頼を寄せるに至った経緯とは。そして、独自のDX人材育成の裏側、将来を見据えた次世代システム検討について、同社デジタル戦略部長の永島一美氏に伺った。

【お話を伺った方】

三和シヤッター工業株式会社
デジタル戦略部長 永島 一美 氏

聞き手:株式会社ユニオン・テクノロジー
プロジェクト事業本部第二グループ グループ リーダー 保坂 裕治

「情報システム部」からの脱却と、複雑極まるフルオーダー業務の壁

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── ユニオン・テクノロジーと三和シヤッター工業様とのお付き合いは、2000年代前半に現在の基幹システムを構築した大規模プロジェクトにさかのぼります。当時、プライム(一次請け)は大手システムベンダーが担っており、我々ユニオンはその協力会社として参画していました。三和シヤッター工業様におけるデジタル戦略部の役割と、システム開発における特有の難しさについて教えてください。

永島氏:デジタル戦略部は、一般的な企業でいうところの情報システム部にあたります。基幹システムの運用保守を一手に引き受けていますが、「情報システム部」という名称を変え、全社的なDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する中核を担っています。

当社のビジネスの最大の特徴であり、システム化において最も高いハードルとなるのが「フルオーダーメード」であるという点です。

たとえば、お客様から「車庫にシャッターをつけてほしい」とご依頼があった場合、現場ごとに幅(W)も高さ(H)も、奥行きもすべて異なります。一般個人のお客様から、ゼネコンが手掛ける大型ビル、マンションのドア、エスカレーター周りの防火シャッターまで、商品は多岐にわたります。

現場で正確に寸法を測り、それをシステムに入力して、材料費や工数などを弾き出し見積もりを作成する。そこから受注、自社工場への発注、製造、出荷、そして現場での取り付け工事から最終的な売上計上まで、一連の流れがすべてシステムで密接につながっています。

既製品のコードを打てば済むシステムとは根本から異なるため、建築や建材特有の専門用語や深い業務知識がなければ、システムに落とし込むことは到底不可能です。

── 一般的なシステム開発では、お客様から仕様書をもらってその通りに作るケースが多いですが、三和シヤッター工業様のシステムは業務ロジックが極めて複雑です。そのため、私たちは工場を見学させていただいたりしながら、現場のモノの流れや特殊な専門用語を一つひとつ徹底的に勉強させていただきましたね。

永島氏:当時のプロジェクト終了後、ユニオンさんにはシステムの保守として当社に常駐していただくことになりました。保坂さんには保守チームのトップとして入ってもらいました。

実は私自身、元々は総務畑の人間で、2002年頃に基幹システム構築が始まったタイミングでこの部署に異動してきました。ITの専門知識がない中で、当時からずっとユニオンのお二人には当社のシステムを支えてもらっています。当社の歴史を語る上で、避けては通れないパートナーです。

マルチベンダーからの解消。コスト半減と品質向上を実現した「一本化」

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── 長年のパートナーシップの中で、大きな転機となったのは、ユニオン・テクノロジーがシステム全体を巻き取って統合するマイグレーションでしょうか。

永島:はい、2018年頃のことです。それまでの当社の基幹システムは、上流工程と下流工程でシステム開発会社が分かれている「マルチベンダー環境」でした。さらに、開発言語も2種類が混在していたのです。

そのため、上流のシステムで改修を行うと下流にも影響するため、両ベンダーに説明して調整しなければなりません。ベンダー間での意思疎通がうまくいかず、システムが繋つながらないといった不都合が頻発していました。

── そこで、システムを一つの言語に統一し、開発から保守までを一本化するプロジェクトが立ち上がりました。当初は元々プライムであった大手ベンダーがそのまま一括して請け負う予定でしたが、当社にも相見積もりの機会をいただきました。

永島氏:結果として、この一本化は我々にとって大成功でした。ユニオン・テクノロジーさんから提示された見積もりは、大手ベンダーと比べると、当社としてはありがたい水準でした。

しかも、トラブルもなくスムーズに移行でき、システムの品質は明らかに上がりました。

それ以降は、システム全体をユニオンさんに見ていただけているので、私たちが「こういうことをしたい」と伝えれば、「それなら、こっちにも影響が出ますよ」とすぐに全体最適の視点で返してくれます。ベンダー間の調整にかかっていた手間が劇的に減りました。

「ダメなものはダメ」と言い合える、当事者意識にもとづく信頼と提案


── 現在、当社は、基幹システムの保守・運用がメインですが、アプリケーション領域だけでなく、サーバー周りなどのインフラ領域にも当社のメンバーが入っています。またデジタル戦略部様が管轄するシステムの大部分をサポートさせていただいていますが、ユニオン・テクノロジーをビジネスパートナーとして高く評価されているポイントはどこですか。

永島氏:一言で言えば、「一生懸命、親身になってくれること」です。

お金を払って言われた通りに作るだけの関係ではありません。私たちユーザー側が要望を出しても、それがシステム的、あるいは業務的に良くないものであれば、「そんなんじゃダメだよ」「こうすべきじゃないですか?」と平気で言ってくれるんです(笑)。

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私たちはシステム開発のプロではないので、要件定義が甘く「ふわっとした仕様」を出してしまうことも多々あります。本来なら「要件定義が甘いから見積もりができません」と突き返されるか、言われた通りに作って後からトラブルになるのがオチです。

しかし、ユニオン・テクノロジーさんは当社の過去の経緯や業務の特性を隅々まで理解してくれているので、意図を汲み取って最適な形にして返してくれます。言われた事以上の対応に対する信頼感は絶大です。

システム会社の枠を超えた、独自の「DX人材育成」サポート


── 我々としても作ったものを納めて終わりではなく、一緒に運用し、現場からのフィードバックを受けて改善していく。そこまでお付き合いできることに、我々としても大きなやりがいを感じています。ただ、敢えてユニオン・テクノロジーへの苦言や、要望はないですか。

永島氏:強いていうなら、ユニオン・テクノロジーさんが必要以上にやってくれるため、当社の若手社員にシステム開発のスキルが蓄積されにくいという悩みがありました。

私たちがふわっとした仕様書を出しても、ユニオン・テクノロジーさんが最適化された仕様書を作ってきてしまうので、若手が「要件定義はこれでいいんだ」と勘違いしてしまうんです。これでは適切なディレクションができるSE(システムエンジニア)レベルの人材が育ちません。

また、昨今はDX人材の採用も非常に困難です。

そこで現在、プログラミング言語の研修に行かせた当社の若手社員を、ユニオン・テクノロジーさんが常駐している保守チームの中に混ぜてもらい、一緒にプログラムを作ってOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)の形で育ててもらう取り組みを行っています。

── 本来の保守業務とは異なりますが、三和シヤッター工業様の今後のDX推進を見据えれば、社内にシステムを深く理解する人材が育つことは重要です。長年お世話になっているお客様の成長に貢献できるのであればと、お引き受けしました。

永島:本来であれば、教育の手間がかかるだけで面倒なはずです。そこを当社のためにと柔軟で懐の深い対応をしてくれるシステム会社は他にありません。

レガシーシステムからの脱却。将来を見据えた次世代システムへの検討に向けて

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── 最後に、三和シヤッター工業様の今後のシステム戦略の大きな目標を教えてください。

永島氏:現在稼働している基幹システムは、構想からすでに20年以上が経過しており、基本思想が古くなっています。昨今のビジネス環境を考えると、スマートフォンからのアクセスや外部との連携、AIの組み込みなどが不可欠です。

しかし、現在のシステムのままこれらを実現しようとすると、無駄が多くコストもかさんでしまいます。

常に進化を求め、将来を見据えた、次世代システムの検討。これは、現在のシステムに満足せず、常にシステムを進化させ、よりよい安全なシステム環境を提供する事が、私たちの使命と認識しています。

もちろん、次世代システムの検討においても、当社の複雑な業務を誰よりも知り尽くしているユニオン・テクノロジーさんには大きな期待を寄せています。これまで培ってきた強固なパートナーシップをベースに、一緒に新しい三和シヤッター工業のシステムを作り上げていきたいと考えています。

── ありがとうございます。三和シヤッター工業様のビジネスをさらに加速させ、現場の皆様がより働きやすくなるようなご提案を積極的に行っていきます。これからも、「できない」とは決して言わず、最高のパートナーであり続けられるよう尽力いたします。

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